過去に紹介した格ゲーマンガ『ゲーミングお嬢様』が本日ジャンププラスで本連載が開始されました。作画担当が加わり、装いが新たになっています。
『ゲーミングお嬢様』作品リンク:https://shonenjumpplus.com/episode/13933686331681119000
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……ですが、格闘ゲームを題材にしており、格ゲー用語が頻繁に出てくるため、作品のコメント欄では内容が分かりづらいという意見もチラホラ出てきました。
そこで、「ゲーミングお嬢様」に出てくる格ゲー用語を、現役スト5プレイヤーの管理人が解説します。
本作は題材となるゲームタイトルが書かれていませんが、明らかにストリートファイター5が題材になっているので、その“てい”で進めていきます。
では、早速いってみましょう。
「ゲーミングお嬢様」用語解説
4ページ:リバサ擦り
リバサ擦りとは、ダウン時の起き上がりに何かしらのアクション(通常技、無敵技など)を起こすこと。
↑ダウン時の起き上がりに無敵技を擦って「リバーサル」表記が出た画面。
無敵技をリバーサルでパナせば相手の攻めを一方的に拒否できる。が、その無敵を読まれて相手が防御行動をしていた場合は手痛い反撃を受けます。
他にも起き上がりに使う通常技の暴れ、超必殺技のパナしも「リバサ擦り」と呼んでいいと思います。
4ページ:台パン
上記画像とはちょっと違いますが、怒りに身を任せて筐体やアーケードコントローラーを叩くこと。
基本的に相手の行動に対してキレたときに使うアクション。
5ページ:銀座の一等地に建つ超高級スイーツ店のプティング
分からなかったのでググりました。
検索したところ……
・キルフェボン グランメゾン銀座
・アンリシャルパンティエ 銀座メゾン
が銀座の一等地に建つスイーツ店のようです。超高級かどうかは分からない。
6ページ:ザンギ
コマンド投げを駆使するクソキャラのこと。
11ページ:ベガ立ち
腕をベガのように組んで見守る立ち見客のこと。
ベガ立ち勢はゲームセンターで見たことがある人も多いのではないでしょうか。
13ページ:シューシュー
スト5ではチュンリー使いとして有名なMOV氏の酸素吸引のパロティ。
超ドマイナーネタ過ぎて、凄い。
16ページ:一点読みスーパーアーマー
「一点読み」とは文字通り、相手の一つの行動のみに絞った対応をすること。
ザンギエフのVスキル「アイアンマッスル」は相手の攻撃を受け止めつつ反撃できます。いわゆるスーパーアーマー。スーパーアーマーはモンハンでも使われる用語なので、意味は知っている方も多いでしょう。
作中ではリュウの中足(中キック)を一点読みしてVスキルを使い、反撃としてスクリューパイルドライバーを放っています。
その後、ザンギエフが空中投げを使いKO。これも一点読みと言える行動です。スクリューパイルドライバー後、起き攻めで更にスクリューパイルドライバーを重ねてくるとリュウ側が読んでジャンプをした状況と思われますが、ザンギ側がそれを読んでの空中投げ(ボルシチダイナマイト)だと思います。
リュウ側:起き攻めでもう1回コマ投げ使うんだろ?ジャンプで逃げるわ。
ザンギ側:どうせコマ投げを嫌がって飛ぶんだろ?空中で仕留めてやるよ。
※コマ投げはジャンプで避けれます。が、相手が打撃を使っていた場合は食らってしまうので、防御側は完全なジャンケンになる。
結果、ザンギ側が読み合いで勝ったというわけです。
「完全に読み切っての空中投げ」は流れがハショられているので、スト5をプレイしていないと全く分からないシーンだと思います。
28ページ:必要のない起き攻め昇竜で“わからせる”
スト5の起き攻めで昇竜拳を使うというのは、本当に必要が無く、それこそザンギのEXコマ投げに対する一点読みの、煽りとも取れる行動です。
作中の「投げ暴れ」は、通常投げ無敵を持つEXスクリューパイルドライバーを起き上がりに使うことだと思われます。
(“EX”とは必殺技の強化版。対戦中に溜まるゲージを消費することで繰り出すことが出来ます。)
つまり、リュウ側が起き攻めの選択肢として通常投げを使っていたらザンギエフのEXスクリューパイルドライバーが通り、そこから更に起き攻めで一気に逆転も出来る可能性があったわけです。
しかし、リュウ側の隆子は、そんな欲深い選択肢バレバレなんだよと言わんばかりに、昇竜拳を放ったわけですね。
必要のない起き攻め昇竜でわからせたわけです。
起き上がりのEXスク読みなら通常技重ねのほうがよっぽど安全ですから。もう相当コマンド投げにブチキレているのが分かる描写です。
37ページ:リュウはクソキャラ
基本的にスト5のキャラは全部クソだと思ったほうがいいです。
格ゲーはウンコの押し付け合いです。
相手が嫌がることを押し付けて勝つゲームなので、キャラディスは格ゲーの日常です。
ただ、だからといってスト5自体がクソゲーというわけでは全く無い。
管理人はスト5を2000時間以上プレイしています。マジで面白い神格ゲーなので、みんなプレイしてほしい。
まとめ
以上、「ゲーミングお嬢様」に出てくる格ゲー用語解説でした。
ジャンプラの読者層上、格ゲーを触っていない人のほうが圧倒的大多数なはずなので、読んでも置いてけぼりを食らったような読者さんが多いかと思います。
本記事を読むことによって、少しでも作品を理解、楽しめる人が増えてくれれば嬉しいですね。そして、そのままスト5の世界に入ってくれると嬉しいな。
ここまで書いておいてなんだけど、本当に知らない人からしたら起き攻めとか昇竜拳とかなんぞやって話になってくるよなって気付いたけど、そこから始めるともう相当面倒なので、もういいです。
スト5プレイするとモテますんで、そこんとこヨロシク!!
これは漫画家が声優さんのラジオにゲスト出演した際に言っていた事なんですが、
経験上専門用語が多すぎる漫画は残念ながら打ち切りにされやすいそうです
スラムダンクに例えると第1話で横文字の専門用語がたくさん使われていたら
当時バスケが普及していない日本であれほど人気は出なかったと言われています
まず主人公を含むキャラクターが魅力があること、台詞で状況を説明するのでは
なくて絵で分からせる方が読者はついてこれるし、色々と想像が出来て楽しい
漫画は自分の妄想を他人に上手く伝える物語だと語っていて納得しました
難しいところですね。
格ゲーの読み合いを知らない人にイラストだけで上手く説明するってなったら難しい気もします。
そこなんですよね
なぜ長い歴史で格ゲーバトル漫画が未だに少ないのか
やっぱり作者や作画担当の人が格ゲープレイ経験もなく、
絵だけで上手く状況を説明するのが難しいのが原因でしょう
麻雀漫画もイカサマやオカルト丸出しの能力バトルになるのも
心理戦や読み合いを漫画で表現する技量がない作家が多いからです
あとラジオの漫画家はこんなことも言っていました
もしも台詞で状況を説明するなら観客やライバルキャラにこう言わせる
例:大したことがないテクニックでも大げさに伝える
「野郎・・・超反応でリバーサル(無敵技)を決めやがった」
「相手の起き攻めを潰されたんだ!とんでもねえ!!」
ガチ勢からすればたかがリバサなんて説明しなくて良くないかというのを
あえて大げさに言うことで漫画内では何か凄いことが起きているかのように
錯覚させて、初めて格ゲー漫画を読む読者を飽きさせないようにします
これはカルタ漫画のちはやふるもそうですが、カルタガチ勢からすれば
必要のない動作や真剣な表情を過剰に演出することで緊迫感を与えています
こういう風にしないと今の漫画ではほとんど売れないのが現状らしいです
格ゲー漫画なんて格ゲー勢しか読まないでしょと思うかもしれませんが
残念ながら出版社は格ゲー勢限定にマーケティングしていては潰れます
ではなぜこういう作品を出すのかと言えば新ジャンルの開拓です
こうまでしないと今の漫画界はネタがないんですね
大したこと無いテクも大げさに伝えるっていうのは、良い方法ですね。
あとはキャラ立ちですね(更に漫画の世界に入り込ませる)
例えばゲーミングお嬢様は現在リュウを使っていますけど
どうせなら神崎かりんを使わせ、読者に「お嬢様であることを
誇りに思っているんだな」と思わせたり、コーリンを使わせて
デカ物が嫌いという特徴を与えることで印象付けるのもテクです
更新お疲れ様です!
プティングは何かの店名ではなくてプリンのことですね。
今回のゲーミングお嬢様はもともとあったもののリメイク版になっていますが、管理人様的にはどちらの方が好みとかありますか?
わざわざ作画担当を用意した意味が感じられないというのは率直な感想としてありますね……。