今回は2019年7月18日に発売された『キングダムカム・デリバランス』の評価・レビューをおこなっていきます。
本作のジャンルはオープンワールドRPG、ボヘミア王国で起きた史実を基にしたストーリーが展開されます。
本レビューでは序盤のストーリーについて触れています。公式サイトでも紹介されている部分ではありますが、ネタバレを極度に嫌う方は閲覧をご遠慮ください。
では、レビューに移りましょう。
魅力
ヘンリーになりきれる没入感の高いストーリー
プレイヤーは「スカリッツ」に住む鍛冶屋の息子ヘンリーとなって、物語を進めていくことになる。
プレイヤーの選択肢によってストーリーの展開も変化します。
ほのぼのとした最序盤では、親父から剣作りの手伝いを頼まれたり、友達と結託して他人の家の壁にウンコ投げたりします。キミはウンコを投げてもいいし、ウンコを投げなくてもいい。そこは自由だ。
俺は投げた。ウンコを。
ウンコを投げる前に、親父から頼まれて借金の取り立てに行ったんだけど、返り討ちにあったんだよね。素手の殴り合いだったんだけど、やたら強かった、そいつは。借金してる癖にな。
完膚なきまでにボコされたのでお母さんに治療してもらった。
ウンコ投げはその後の出来事。ウンコ投げ一緒にやったら、友達が取り立てを手伝ってやるよ的な流れで、返り討ちにあった相手を複数人でリンチしました。まさかウンコ投げが借金取り立ての話に繋がっているなんて思わなかったのでラッキーでした。
4人で1人相手にリンチ。主人公とは思えないやり口ですが、この自由度がまた面白い。
そんなこんなでオヤジのお使いをこなしたりして、剣作りも佳境へ。
鍛冶のシーンは丁寧に描写されていて驚きました。よくあるRPGだったら暗転してハイ完成で終わると思うのですが、キングダムカムは違った。
剣作成の依頼をしていたスカリッツ城主のラジク卿も剣の出来栄えにご満悦。
ヘンリーの父親は凄腕の鍛冶屋だということがゲーム内の描写で見て取れます。
無事に剣も作り終わってメデタシメデタシ。以上が『キングダムカム・デリバランス』のストーリーとなります。
……っていうわけじゃなくて、その直後、大量の軍勢によって村が襲撃される。
(超有能な皇帝チャールズ4世が死亡したことによって、ボヘミア王国はドタバタしているのだ。そのドタバタに巻き込まれたのがスカリッツ。)
ヘンリーの父親は母親を守るため、必死に抵抗するも多数に無勢、2人共殺されてしまう。
(公式サイトで紹介されているストーリーなので、ネタバレとみなさず記載しています)
両親が殺された現場を直視し、呆然と立ちつくすヘンリー。父親と作った剣を手に持ったまま……。
追っ手をかわしつつスカリッツからなんとか脱出するも、せめて両親の遺体だけは埋葬したいという想いから再びスカリッツに戻るヘンリー。
大雨が降りしきる中で襲撃の爪痕を目に焼き付ける。復讐の炎はこんな雨では消えやしないのだ。
以上が最序盤のストーリー展開。
ここでもまた一波乱が起きるのだが、この先はキミ自身の目で確かめて欲しい。
成長項目は多数
本作の育成項目は「能力」「戦闘」「スキル」の3項目が存在し、そこからさらに細分化されている。
例えば、「スキル」内には“スリ”や“ロックピック”などのパークがある。このパーク内には、そのパークの能力を更に伸ばすための項目がある。
序盤はまだまだ振れる能力が殆どありませんが、ゲームをやり込んでいけば様々な能力を身につけることが出来るでしょう。
写本で当時の生活を知ることが出来る
何気に外せない魅力が「写本」である。
メニューからアクセス出来る「写本」では、本作の時代での生活、社会を学ぶことが出来る。
・処刑人は賃金が高く、処刑人が町にいることはステータスでもあった
・だが、処刑人自体は日陰者であり、市民からは避けられたり、社会的行事や祝い事に参加できないなどの差別を受けていた
・処刑は人気の娯楽だった
・当時は服が世代を超えて受け継がれることが普通であり、数十年使い続けることもざらにあった
・挨拶の際に帽子を取る習慣は15世紀の「ブルゴーニュ風」の服装の流行と共に広まった
といった当時の細かい情報を知ることができます。
「酒場」については、座席は往々にして室内ではなく屋外に設置されていた。と記載されており、この様子はゲーム内の酒場でも確認することが出来る。
不満点
本作の不満点はアクション、操作性です。
戦闘がとにかく難しい印象。
モーションキャプチャーでリアルな中世の剣術を再現した、と公式サイトで紹介されているが、難しすぎる。
近接戦闘では攻撃方向を変えられたり、パリィ、フェイントなどといったテクニックもあるのだけれど、それらを駆使しても敵に攻撃を当てるのが大変。守りが堅すぎる。ちょっと敵が理不尽な強さじゃねえかな?って思うところはある。
弓の扱いも難しく、チュートリアルでは満足に的に当てられずバカにされる始末。
施錠されたドアや宝箱を開ける“ロックピック”もチュートリアルでは一度も成功出来ず。ロックピックに関してはオプションで設定を変更すれば多少解決する部分でもあるので、プレイする予定がある人は下記の関連記事に目を通しておいてほしい。
また、セーブするのには特定のアイテムが必要です。
ですが、OPTIONボタンを押して「セーブしてメニューに戻る」を選べば、アイテム消費無しでセーブが可能。ここもちょっと不親切かな。
他、NPCの言葉遣いが急変したりします。ツイッターに挙げた下記動画参照。
キングダムカムあるある。言葉遣いが急変する。 pic.twitter.com/SU13nnYycv
— mtg@eスポーツ愛好家 (@magic_game60) July 19, 2019
これは多分、固有NPCにモブキャラの挨拶が組み込まれちゃってるのかなと予想。ここは不満点というか笑える部分ですねw
まとめ
本作は非常にRPGらしいRPG。これこそがロールプレイ(役になりきる)と思わせてくれるような没入感の高さが魅力だと思います。
冒頭でも語ったとおり、史実を基にしたストーリーなので魔法なんかありません。リアルな世界を体験するオープンワールドRPGです。
(ファストトラベル機能はあるから安心しよう)
本記事内では9回“ウンコ”と発言していますが、決してクソゲーじゃありません。
ハッキリ言って、自分は操作性の悪いゲームはすぐ投げ出します。
ですが、『キングダムカム・デリバランス』はその不満点に耐えうるほどの魅力を持っていると自分は感じました。実際に自分が投げずにプレイし続けているわけですからね。
快適な操作性とは言えない本作ですが、ストーリーの見せ方が非常に上手いので、興味があるプレイヤーは触る価値があるかと。今回のレビューでは触れていませんが、他人の持ち物を盗む「スリ」もオープンワールドゲーとして当然出来ます。
現時点で点数を付けるとしたら10点満点です。
不満点が不満点にならないほど、序盤のストーリー展開が素晴らしかったです。鳥肌が立つほどに感情移入出来たのは、吹き替えをした人の演技力もあるでしょう。
一介の鍛冶屋の息子だったヘンリーがどのように成長し両親への復讐を遂げるのか。ボヘミア王国の戦乱にどこまで関わってくるのか、それはキミ自身の目で確かめよう。
『キングダムカム・デリバランス』公式サイトリンク:https://kingdomcomerpg.games.dmm.com/lp
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PC版はmodで不満点ほとんど解決できるのでこちらもオススメ
サブクエが楽しいゲームですね
弓にせめてレティクル欲しい!ムズすぎる!
戦闘に関しては下手に小細工するのはやめて、筋力上げて(←ここ重要)クリンチ→追撃に落ち着きました
僕もレビュー待ってました!
不満点を払拭するほどの世界観ということで、購入に踏み切れました!
これ面白そうだからレビューありがたい
買おうかどうか悩んでましたがmtgさんのブログを読んで、購入決定‼️
(mtgさんのレビュー待ちでした~)