今回は、『ストリートファイター6』のモダン操作に関連する話を取り上げたいと思います。
ちょっと個人的に引っ張り出してきたいネタがあって、「どこにあったっけなぁ……」と小野義徳さん(SF4プロデューサー/SF5エグゼクティブプロデューサー)のインタビュー記事を色々漁っていたら、面白い記事を見つけました。
それは、いまから約9年前の2014年9月に「ファミ通.com」でアップされていた記事です。
この記事は、3DS版『スーパーストリートファイター4』に関して触れられており、スト6のモダン操作と似たようなワンタッチ必殺技の存在について語られていました。
以下、一部分を引用します。
小野
逆に、初心者だからこそほしいサービスだって存在するでしょう。
ニンテンドー3DS版の『スーパーストリートファイターIV』みたいに、画面をワンタッチするだけで必殺技が出せる「必殺技コマンドの入力サポート」なんて機能がその一例だと思うんです。
でも、そのような初心者を救済する機能は上級者にとっては不要なもの。波動拳がワンタッチで出せるからといって、必ず勝てるようになるわけではないですからね。椿姫
そういった簡易入力のシステムだったり、攻撃ボタンの連打でコンボがくり出せる機能が付いたゲームが増えていますが、小野さんとしては、そういった傾向は格闘ゲームの進化の自然な流れと考えているのでしょうか?小野
入力できない、ということがハードルになってほしくないと思っています。無論、対戦の駆け引きはうまくなってから覚えればいいことなんです。まずはボタンを押して、望む技が望むタイミングで出せる仕組みがあること自体が大切なのではないかな、と。椿姫
昔からの格闘ゲーマーだと、難しいコマンドの必殺技を取り入れたコンボを決めることに、楽しさやあこがれを感じたりするもの。でも、それがなくなっちゃうかもしれないのは、少し寂しい気もします(笑)。小野
「古くからゲームを知っている」立場として語るならば、現在主流となっているソーシャルゲームの“便利機能”やレトロゲームの移植版に搭載される“無敵モード”などを見ていると、そこに椿姫さんと同様の悔しさを感じるのは事実なんですよ。
昔のゲームは、「何度もミスをして、障害物を乗り越えるジャンプのベストタイミングを自分で見つける」という体験こそに楽しさがありましたから。
でも一方で、ゲームを作る立場としては「この障害物によって、さきに進みたいという欲求に満ちていたプレイヤーを振るいにかけてしまっていた」ともいえるんです。
ゲームの楽しみかたの多様性をよく考えたほうがいいだろうと思う“ゲームを作る立場”の自分もいます。
それは決して、ハードコアゲーマーを切り捨てると言っているわけではありません。そのようなプレイヤーは、従来通りのテクニカルな部分を楽しんでいただければいいわけです。
「そんな機能入れやがって!」とお思いでも、使わなければいいわけですよ。格闘ゲームのワンタッチ必殺技だって、使わなくてもいいんですよ、と。そこはハードルを設けないほうがいいかなと思っていますし、それが現在の時流というかプレイヤー層を広げるためには、そうしてあげたほうがいいのかな、という思いがありますね。
小野さんの考え方は、『スト6』のモダン操作に通じているものがありそうだなと9年前のインタビュー記事を見て思いました。モダン操作に対しても当てはまる意見というべきか。
他にも小野さんの先見性が窺えるビジネス関係(収益モデル)の話が出ているので、ぜひソース元リンクから記事をチェックしてください。
余談ですが、「3DS版スパ4」のワンタッチ必殺技は結構荒れていた記憶があります。
何故なら、溜め技が溜め無しで出せるから。
自分はプレイしていませんでしたが、ガイルがヤバかったっていう話は当時耳にしました。溜め無しワンボタンソニックサマーは流石にですよね。
3DS版スーパーストリートファイターIVのワンタッチでコマンド無しで必殺技が出せるシステムの所為で歩きながらソニックブームを連射するようになった歩きガイルには当初遺伝子レベルの恐怖を覚えた
— 長袖@反省中 (@nagasodedesu) February 18, 2014
3DSのスト4がワンタッチで必殺技が出せるため、ガイルがチート級の強さになってるらしいねw 連打はできないようにすれば良かったのに。
— のやん (@noyanoya024) March 1, 2011
『ストリートファイター6』のモダン操作は、そこ(3DS版スパ4)に比べればメチャクチャ考えて作られていると思います。
スト6は普通にモダンorクラシックどちらを選ぶか悩めるレベルになっているのが凄いですよね。キャラによってモダンの向き不向きがあるとはいえ。
また、ワンボタン必殺技についてツイッターを検索していたところ、「必殺技のコマンドが難しい必要って、本来ないんじゃないか」という意見も2011年に呟かれていて驚きました。まさにモダン操作の存在意義にもなっているところです。
だからまあ、必殺技のコマンドが難しい必要って、本来ないんじゃないかと思うわけよ。他にもっと難しくてめんどくさいことあるんだから、ワンタッチでタメコマンド連射や歩き祖国ができても、それ前提のバランスで設計されてさえいれば、問題ないと思うわけです、ええ。
— 蒼野 (@AonoU88) March 25, 2011
今回の記事は以上です。
簡易入力の古いところでは自分が知る限りでは
GBAのスパ2Xリバイバル(2001年7月13日発売)にあります。1F発動タメなし。
リュウ:→+P=波動、右下+P=昇竜、←+K=竜巻、←+P=灼熱波動、B+A=真空波動
ガイル:←ためなし→+P=ソニック、↓ためなし↑+K=サマソ、B+A=Wサマー
タメ不要なので、飛び込み大→立ち大P→Wサマーも可能
GBA版ストゼロ3アッパーにもB+A=スパコンだけはありましたが、必殺技各種にはないです。
一方、ファイコレのワンボタン必殺技・スパコンは、入力フレーム自体再現され
ボタンを押す→コマンド入力を自動実行(他の入力受付不可)→完了後、技が出る
この仕様であるため1F発動ではなく、波動拳なら下(2F)右下(2F)右+P(2F)で
合計6F消費して技が出るので、スパ2Xリバイバルやスト6とは違うものなので
実際触ってみればわかりますが、人が入力してる間のフレーム分を挟んでいるため
押したらすぐさま出るというレスポンスではないです。
2回転系も当然ながらボタンを押して2回転入力が行われるので仕込みをするなら
弱攻撃を当てた後に、逆算して硬直が途切れる時に終わるタイミングを模索し
そこでワンボタンを押す必要があるので、簡単に出るわけでもないです。
また、入力再現なので条件によってはスパコンのはずが、別な技が暴発もします。
ある意味これはこれでマニュアル入力を再現したワンボタンで面白みもあります。
この癖のあるワンボタンを制御し上手く使いこなすのも楽しみの1つと思える。
流石にVでこういうの入れたら今と違ってめっちゃ炎上したんだろうなあ
でも実際にはVでも遅いくらいだったと思う
これいい記事ですね〜
ルーツかもしれないですね
iPhone版のスト4が初出じゃね?
必殺アシストの仕様は全く一緒
バッコスにまだ姫が付いてる時代か…懐かしい