みなさんこんにちは。
突然ですが、インディーズゲームというのをご存じでしょうか。ゲームを遊ばない人にとっては馴染みが無い言葉かもしれません。
インディーズゲームとは、インドで作られたゲームのことを指します。現在開催されている東京ゲームショウでもインディーズゲームは注目を浴びているとのこと。
インドのゲームが人気だなんて、あまりゲームをしない人にとっては意外に感じるかもしれませんね。ただ、ストリートファイターのダルシムが居る国と考えれば、ゲームが盛んなのも頷けます。
そこで今回は、なぜインディーズゲームがここまで人気になったのかをゲームアナリストの私が解説していきたいと思います。
実は、以下7つの要素によってインディーズゲームの盛り上がりというものがあります。
1.モバイルゲーム市場の急成長
インドは世界第2位のゲームユーザー数を誇り、2024年には約38億ドル(約5500億円)の市場規模に達しています。安価なスマートフォンやインターネットの普及、特に4G/5Gネットワークの拡大により、モバイルゲームが広く浸透。5億9,000万人以上のユーザーがスマートフォンでゲームを楽しんでおり、モバイルゲームが市場を牽引しています。
2.若年層の人口とデジタルアクセスの増加
インドの人口は若年層(25歳未満)が多く、ゲームへの親和性が高いです。手頃な価格のAndroid端末や低コストのデータプランにより、特に地方や低所得層でもゲームが身近になり、ユーザー層が拡大しました。
3.クリケットなど文化的要素の取り込み
インドで圧倒的な人気を誇るクリケットをテーマにしたゲームや、「Indian Super League」との提携によるFIFAシリーズなど、ローカル文化に根ざしたコンテンツが人気を集めています。これにより、プレイヤーの共感を得やすく、支持を獲得しています。
4.ローエンド端末への最適化
インド市場では、ミッドレンジ以下のスマートフォン向けに最適化されたゲーム(例:Free FireやBGMI)が人気です。これらのゲームは低スペック端末でも動作し、幅広いユーザーにアクセス可能。
5.現地ゲーム企業の成長と海外企業の参入
Nazara TechnologiesやMPL Gamingなどのインド企業が急成長し、質の高いゲームを開発。また、グローバル企業(ソニー、マイクロソフトなど)もインド市場向けにローカライズを進め、市場の活性化に貢献しています。
6.決済システムの進化
インドのデジタル決済システム「UPI」の普及により、ゲーム内課金や購入が容易になり、収益化の課題が改善。Google PayやPaytmなどのプラットフォームが広く使われています。
7.多様なジャンルとローカライズ
アクション、アドベンチャー、スポーツ(特にクリケット)、パズルなど幅広いジャンルが人気。海外ゲームもインド向けに言語や文化をローカライズすることで受け入れられています。
■課題と展望
収益化やローカライズの障壁は依然として存在しますが、2029年には市場規模が72億ドル、ゲーマー数6億人超と予測されるなど、今後も成長が見込まれます。インド産ゲームの人気は、技術的進化と文化的共鳴の融合により、国内外でさらに拡大するでしょう。
いかがでしょうか。ゲーム先進国と言えば我らが日本ですが、インドも負けじと頑張っているようです。皆様の参考になれば幸いです。