『ハサミ男』という小説を先程読み終わりました。
これを読むキッカケになったのは、以前読んだ我孫子武丸氏の『殺戮にいたる病』を読んだからです。正直、この作品はオチありきのガバガバさとグロ描写が酷すぎて、自分としては好きじゃなかった。
『殺戮にいたる病』の低評価レビューを眺めていると、『ハサミ男』というタイトルと比べて評価している方が散見された。
つまり、『ハサミ男』って小説は面白いってことか。とレビュワーからの感想を受け取った。
ただ、その時点では『ハサミ男』を読む気にはなれなかった。何故かって、タイトルが陳腐過ぎたから。
※『殺戮にいたる病』を読んだのは8月12日
タイトルの時点で惹かれなくて、読む気にはなれなかった。
……のだが、先日Kindle Unlimitedで新しい小説でも読もうかなと思っていたときに視界に入ったのが『ハサミ男』である。まあKindle Unlimitedで何かマンガなり小説なり探そうとすると、オススメ本として結構視界に入ってくるんだな。ハサミ男ってやつが。
「分かったよ、読めばいいんだろ」
自分は観念して、タイトルが陳腐な『ハサミ男』をダウンロードした。Kindle Unlimitedで無料だし、つまらないと思ったらすぐ切れば良い。
そうして読み進めていたら2時間くらいがあっという間に経っていた。いやこれ面白いぞと。
しかし文章量が多く1日で読み切ることは出来なかった。小説はあまり読まないので、これだけの文字を数時間読むと凄い疲れる。結局、2日間かけて、さきほど読み終わることが出来ました。
『殺戮にいたる病』のときは不満をぶちまけたかったのでネタバレ有りの感想を書きましたが、この作品は面白かったのでネタバレ無しとして読者の方にオススメしたいです。
あらすじだけ紹介しておきます。
美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。
3番目の犠牲者を決め、綿密に調べ上げるが、自分の手口を真似て殺された彼女の死体を発見する羽目に陥る。
自分以外の人間に、何故彼女を殺す必要があるのか。「ハサミ男」は調査をはじめる。
Kindle Unlimited会員の方で、時間がある方は是非ご覧ください。
『殺戮にいたる病』のレビューで比較対象の作品として挙げられていた作品だけに似ているところがありますが、読後感、点と点が繋がる気持ち良さは『ハサミ男』が圧倒的に上回っていると自分は思いました。
ちなみにこの作品、映画化されていました。一体全体、この内容をどうやって映像化したのかは凄い気になる。映画版もプライムビデオで配信してほしい……。
以上です。
※作者の殊能将之さんは、Wikipediaによると2013年に49歳という若さで逝去されていました。