プロゲーマーのどぐらさんがゲーセンコミュニティの話をしていた。
「格ゲーは楽しいとかじゃない」というツイートを引用しての発言だ。
格ゲーのゲーム部分だけ切り取ったらこうなると思う。
負けた時、辛い時が多すぎてまともにやると心の負担が凄い。
楽しいのは優勝した時だけ、それ以外は基本苦しいってなるともう辛い。これ相殺するぐらい楽しかったのが、ゲーセン含めたコミュニティの楽しさかなあ。
それ無いと続かんって普通。 https://t.co/ydgGuKhwLX— CAG / Dogura(どぐら) (@maneater_dgr) October 2, 2021
負けた時、辛い時が多すぎてまともにやると心の負担が凄い。
楽しいのは優勝した時だけ、それ以外は基本苦しいってなるともう辛い。
これ相殺するぐらい楽しかったのが、ゲーセン含めたコミュニティの楽しさかなあ。
それ無いと続かんって普通。
自分はこの意見に否定的だ。ちょっとそれはカッコつけ過ぎやしませんかねと思う。元ツイートにしても達観してる厨二病アピール感が見られる。個人的な意見だ。
自分はスト5ではコミュニティなんかに属さず1人でずっと黙々と遊んできた人間である。
誰かと連絡を取って一緒に~なんて対戦したことがない。ブログ上で1度だけ対戦会を開いたことがあるくらいか。それも別にブログ上で対戦会やりますよって告知しただけで、個々に連絡を取ったわけでもない。
オンライン大会(FAV CUP)の参加は何度もしているが、それは別に特定の個人と連絡を取って仲良く、なんてことでもないから省かせてもらう。
ディスコードだとかLINEで連絡を取って切磋琢磨し合うなんて相手なんかいない。それでも楽しんでいるし、それでもスパダイまで来れた。ものすごく時間は掛かったがな。“楽しい”から遊び続けていた。
格ゲーはコミュニティに属さなくとも、楽しいものである。
格ゲーってそんなにコミュニティに頼らないとキツい、修行みたいなものなのだろうか?だったらクソゲーじゃん……。
まあつまり自分は普通じゃないってことだろうか。どぐらさんは「それ(コミュニティ)無いと続かんって“普通”」と言ったってことは、コミュニティ無しで格ゲーを続けている俺はどうやら普通じゃないみたいだ。
俺はゲーセンのコミュニティとやらに速攻で門前払いされた人間である。
どぐらさんのツイートを見て思い出した。
あれは忘れもしない……
忘れもしない……
いつだったかハッキリと覚えていないが、初めてゲーセンでギルティを触ったときの話である。
ギルティも色々種類があるので、どのタイトルかは忘れてしまったが、あれは忘れもしない……
高校生の頃、初代のギルティを友だちから借りて遊んだことがあった。それもあって、ゲーセンにあるギルティに興味本位で1クレ入れてプレイしてみた。自分は弐寺(ビートマニアIIDX)をプレイしていたので、ゲーセン自体には普通に通っていた。
そうしたら知らない人間に乱入された。フルボッコにされて一切何も出来ずに負けた。なんか相手は3人くらいの連れで来ていて、2人がこちらを覗いているのが分かった。
自分は1ラウンド完全にボコされた時点で席を立ち―つまり捨てゲーして―それからゲーセンで格ゲーを触ることはなくなった。再びゲーセンで格ゲーを触るのはそれから5年か6年以上は経ってからである。
言うてゲーセンで格ゲー触ると言っても、本当に音ゲーの合間にちょろっとプレイするくらいだったが。
まあそんなわけで、自分のゲーセン格ゲーデビューというのは、初狩りされて一瞬にして終わったというわけだ。
ゲーセンは食うか食われるかの弱肉強食の世界とはいえ、まだ花が咲いていもいない、これからコミュニティに関わるかもしれない、地上にチョコンと顔を出したばかりの芽を踏み潰す行為、これはどうなのだろうか。あれはかなりトラウマ的な出来事だった。
なんせ、俺はしっかりと向かい側に人が居ないのを確認してCPU戦が出来ると思ってクレジットを入れたからさ。そこで機を見計らったかのようにすぐに乱入されてフルボッコにされたんじゃあ、そりゃ嫌になる。
あれで俺は、ゲーセンの格ゲーというものに手を出さなくなった。
もし、対戦相手が初狩りではなく、優しく指導してくれるお姉さんとかだったら俺の道は違っていたと思う。
そして俺は、格ゲーのことなんか忘れて再び音ゲーに沈潜するようになった。
だから、そんな自分にとっては、格ゲーのコミュニティがあったけぇみたいな話されると、相当にモヤモヤするものがある。
初狩りしてきた相手1人を見てコミュニティと語るのもおかしな話かもしれないが、自分はその一件で「誰がやるかこんなん」と、完全に心を折られてしまったので、ここで語りたかった。
自分は1人で相手は3人組だったのだから、バカにされたとか恥ずかしかったって気持ちもあったのだと思う。
光があれば陰もある。
以上、人知れずに格ゲーという世界から散った、速攻でコミュニティ側から排除された“陰側”の話だ。
その点、音ゲーは良かった。1人で楽しめる。ゲームってのはね、自由で、なんというか救われてなきゃダメなんだ。独りで、静かで、豊かで……。
音ゲーには音ゲーなりの常連で固まっているグループもあったが、音ゲーなんて初狩りのしようもないし、そこは全くどうでもよかった。こっちがどれだけ下手くそだろうが関係ない。
ただ、その常連グループが大人数で固まっているときは嫌だなと思ってプレイせずに帰ることもあった。待ち時間半端なく長くなるし、常連側は喋りながら待てるからいいけどこっちは黙って待つだけだから、居づらいんですよね。
……そういう細かいことはあったけど、音ゲーは1人でも自由に楽しめたから良かった。
もし最初に、ギルティで初狩りをされなければまた違った道があったかもしれない。
音ゲーは音ゲーで長くゲーセンで楽しんでたけど、格ゲーでワイワイ遊んでいるのを傍目で見て良いなって思うことはあったよね。
余談だが、『maimai』って音ゲーは、知らない人とワイワイ遊べたから、そこではゲーセンで知り合った人と遊んでいました。ずっと音ゲーを1人で黙々と遊んでいたから、その世界はとても新鮮だった。ゲーセンに行くと顔見知りがいて、maimaiの話をして、一緒に遊ぶっていう、その行為がとても新鮮だった。
maimaiは自分の腕前に天井が見えてしまい、そのうち飽きてやらなくなったがね。ゲーセンからも足は遠のいた。
今はコロナ禍で、近場にあった老舗のゲーセンも潰れてしまって、ゲーセンどうこうって話でもなくなってきた。そこは凄い残念です。
長々と喋った一人語りは以上となる。
知らないお姉さんに格ゲーを手取り足取り教えてもらいたい人生でありたかった。
クソ~、俺の理想の格ゲーコミュニティ、どこにあるんだ!!!
FIN