今回は、本日発売の『Relayer(リレイヤー)』をレビューしていきます。
本作は角川ゲームス(ゴッドウォーズチーム製作)がおくる完全新作ロボットSRPGです。
私自身はデジタルプレミアムエディションをプレオーダーし、3月21日からアーリーアクセスで先行プレイをしています。
本作は配信ガイドラインが定められており、3月24日になるまでは動画公開が出来ないようになっていたので、私のブログもそれに則って本日まで感想は出さないようにしました。
とりあえず、言っていいですか?
メッチャおもしれ~~~~!!!!!!!
メッチャおもしれ~~~~!!!!!!!
メッチャおもしれ~~~~!!!!!!!
メッチャおもしれ~~~~!!!!!!!(エコー)
……フーッ、やっと感想言えたぜ。
何が面白いって、ストーリーが予想以上に面白い。予想以上というか、予想の遥か上をいきました。
さて、今回レビューする範囲は自分がプレイした第5章までの範囲です。配信ガイドラインで定められている範囲内で語ります。そのガイドライン範囲内でも個人的にはネタバレ要素を多く含んでいると感じているので、本記事ではそういった部分に触れないよう語っていきます。
プレイ時間は30時間超えていますが、これはスリープ時にもプレイ時間が加算されていたので、実際のプレイ時間は20hほどです。
では、本作のレビューをおこなっていきます。
『Relayer(リレイヤー)』評価・レビュー
予想の遥か上をいったストーリーの面白さ
先述したように、ストーリーがメチャクチャ面白い。
ガイドラインの範囲内だからといって、ここで何か語るのは野暮過ぎるので内容に関しては触れないが、メチャクチャ面白いとだけ言っておきます。様々なキャラクターにスポットが当てられていて、群像劇の印象を受けます。メインの進行も気になるけど、こいつらの背景も気になるなって展開が出てきます。
たぶん、開発的にはガイドラインで定めた6章までっていう公開範囲はかなり譲歩したのかなと思う。5章時点でも、割と内容は言わないほうが良いだろってレベルにネタバレ要素を多く含んでいるし、面白い。
リレイヤーのストーリーは本当に面白いから、実際にプレイして体験してほしい。ストーリーの続きが気になるからメインミッションをガンガン進めていくっていうくらいには面白いです。
ただし、序盤だけは勿体ないと感じた。
最初にプレイすると、プレイヤー側のテンションとゲーム内のキャラ達のテンション差に結構戸惑いを感じるかもしれない。
人により受け取り方は様々だが、自分的に最序盤のノリだけはちょっとついていくのがしんどかった。
人類の危機と言える状況なのにキャラのノリが妙に軽く感じたりして、個人的にはそこに物凄い違和感があった。キツい状況でも元気を振り絞っているというより、本当にノリが軽過ぎる。そんな印象を受けた。
会話パートも長いので、純粋にSRPGを遊びたい人からすると冗長にも思えるかもしれない。個人的には陰キャ連呼するやり取りがしんどかった。
ですが、体験版の終盤になってくると、もう続きが気になるくらいには面白くなっていた。このキャラとこのキャラの関係は一体どうなるんだ……!ってね。
もし体験版序盤のストーリーで脱落した人が居たら、できれば体験版を最後まで遊んで欲しい。で、製品版で続きをプレイしたら、どんどんストーリーの面白さに引き込まれていくと思う。
『ガンダム0083』を彷彿とさせるようなシーンもあったりして燃えました。あとは『ドラクエ6』の小ネタなんかも出てきました。
最序盤以外は、シリアスな場面とクスッとなるような場面の使い分けはいい塩梅になっていると感じた。フルボイスで展開されるのも良いですね。
核となるバトルパートも面白い
「ゴッドウォーズチーム」が製作しただけあって、当然ストーリーが面白いだけではない。
SRPG部分もしっかり面白いですよ。
本作はスパロボやGジェネのような自軍敵軍が分かれる完全ターン制ではありません。敵と味方の行動が入り乱れるバトルになっています。
行動順はステータスの“AGI”が高いキャラほど早く動けます。
個人的には自軍敵軍のターンが完全に分かれるよりも、敵味方入り乱れるバトルのほうが戦略性が高くて面白いと思うのでGOOD。
行動順も意識して、撃破する敵の優先度を考えていこう。
キャラクターにカーソルを合わせると、画面右上の行動順に、カーソルを合わせたキャラが「Active」と表記されます。
ここで敵がどのタイミングで動くのかを分かりやすく確認できるので、敵の行動順序を計算に入れた立ち回りをしましょう。
本作では攻撃に物理属性・重力属性の2つがあることも説明しておきます。
文章で説明すると長くなるので公式のオンラインマニュアルを引用しておきます。
……このように、物理属性や重力属性の数値で与えるダメージ、被ダメージが変わることを覚えておきましょう。
“相手の武器と違う属性の武器で攻撃することで大ダメージを狙いやすい”と記載されています。
ヘイトシステム
本作はヘイトという概念もあり、ヘイトが高いキャラほど敵から狙われるシステムになっている。『ゴッドウォーズ』の“けがれ”システムが本作にも採用されたわけだ。
ヘイトリストを開くことで、どのキャラが優先して狙われるのかもワンボタンでチェック出来る。
このヘイト値はスキルによって意図的に上下させることも出来るので、このヘイト管理こそが本作の立ち回りにおいて最重要とも言える。これについては今から語ります。
シビアな戦闘バランス
このゲーム、タンク以外はだいたいツーパン(2発)で沈むくらいのバランスになっているのでヘイト管理は超重要です。油断していると速攻でヒーラーが落とされたりします。実際自分は1度の油断で壊滅に追いやられました。
タンクやデコイを使って敵の攻撃をしのぎつつ、バッファーがアタッカーを援護してアタッカーが敵を殲滅させていくというのが基本戦術になると思う。スカウトが使用できる“デコイ”スキルはとにかく重要です。
※デコイは攻撃能力を持たないが、敵の攻撃をひきつけることが出来る。敵の火力にもよるが、だいたい2~3発で沈むので過信は禁物。
無闇に攻撃するのではなく、“あえて敵の攻撃範囲に入って防御をする”というのもテクニックとして有用。防御をすると次の行動順でのSP回復量が下がるが、被ダメージを大きくカット出来る。近接武器を持つ敵を釣って、防御からのカウンター狙いでダメージを稼ぐ戦法です。
敵のターゲットにならない場合は、「防御」よりも「待機」が良いよ。
スキルを使うために必要とするSPはスカウト以外結構シビアに管理する必要があります。ホイホイ強力なスキルを撃てるわけではないのでSPは大切に!
ちなみに敵側もバフデバフ、攻撃スキルをガンガン使ってきます。単純に殴ってくるだけではないので要注意です。
手加減なんかしてきません。
全体的に言うとそこまで難易度は高くないと感じる(難易度ノーマル)が、要所要所でしっかりと考えさせられる難しいステージが用意されているといった印象。
緩いステージがいくつか続いて、難所ドーンって感じですw
特に序盤の某所は結構エグいです。ここはデバフをしっかり意識しなければいけないステージ。このステージは実際に体験すると、「この記事で言っていたのはこのステージか」ってくらい分かりやすい難所になっている。なのでどのステージとは言わない。突破したときはかなりの達成感があった。
ちなみに体験版を遊んだユーザーから注文が来たのか、3月25日のパッチでハードとベリーハードの難易度が引き上げられるそうです。ノーマルがヌルいと感じる方は、25日のパッチが適用されたあとにベリーハードでプレイしましょう。
『バトルシミュレーター』と呼ばれる、何度でもプレイ可能なステージもあるので、どれだけ難しいと感じても詰みになることは無いと思う。
そこはしっかりと“RPG”です。キツいと思ったのならレベルを上げてスキルを覚えて突破しよう。
近接キャラはバックスタブを意識して立ち位置を考えよう
近接武器を装備したキャラクターが敵ユニットを挟んで攻撃するとバックスタブが発動します。
自身が攻撃したあと、向かい側の味方ユニットが追撃するシステム。
敵が単純な物理攻撃だけでなくバフデバフ攻撃スキルを使うと言ったが、回復スキルも当然使ってきます。
そのため、“確実に仕留めきる”っていうのも本作において重要な立ち回りとなる。
バックスタブを意識して、大ダメージを与えられる立ち回りを考えていきましょう。
タンクで敵を引っ張って、それをアサルトで挟んでバックスタブというのが分かりやすい戦術になります。
下手に生かしておくとHPを回復されて折角の攻撃が無駄に終わることもあります。範囲回復されたりするとしんどいので注意。敵にヒーラーが居るかどうかもチェックしておこう。
ヒーラーが居ないなら一気に仕留めきる必要はないが、回復スキルを持つ敵キャラが居るなら敵の行動が回ってくる前に仕留るべきだ。
切り札「ビッグバン」を忘れるな
画面左上のビッグバンゲージが一定値まで貯まると、超必殺技とも言えるビッグバンが発動できる。
これはスパロボでいうマップ兵器と思ってくれればいい。広範囲、高威力、まさに戦況をひっくり返す切り札です。
使い所を見極め、最大のダメージを与えられるタイミングで使用しましょう。
ジョブシステム
先程タンクと言ったが、本作にはタンク、アサルト、スカウト、スナイプの4つのメカタイプが存在する。この名前からイメージ出来る通りの役回りが設定されている。
つまりジョブシステムです。キャラクターが搭乗するステラギアには上記4種のメカタイプがあらかじめ設定されており、そこから中級職・上級職のルートに進んでいくことが出来る。
アサルト……近距離アタッカー。バックスタブを狙えば大ダメージを与えられる。
スカウト……バフデバフが得意。個人的にはかなり重要なポジション。
スナイプ……長射程からの攻撃が可能。
スターキューブと呼ばれる、スキルツリーからすべてのスキルを習得すると中級職にランクアップ出来る。中級職から上級職への道のりも同様です。
このスターキューブにはキャラクター専用スキルも配置されたりしています。
中級職・上級職のルートは分岐になっているので、自分の好みで行き先を選ぼう。
スターキューブで習得したパッシブスキルは、ジョブを変更してもパッシブスロットにセットできます。
パッシブスキルは4つまでセット出来るので、自分好みのパッシブスキルをセットしましょう。
コマンドスキルは職業依存なので、中級職を開放したからといってすぐに中級職にジョブチェンジするのはオススメしません。
(キャラ専用のスキルは初級、中級問わず使用可能)
ある程度スキルを覚えるまでは初級職のほうが動きやすかったりします。
ジョブポイントはキャラ自体に加算されていくので、安心して初級職で立ち回ってOK。
ド派手なカットシーン
本作の魅力はド派手なカットシーンにもある。
SRPGでは類を見ない戦闘シーンに驚くはずだ。これはトレーラーを見てもらえば分かりやすいと思う。
当然、同じカットシーンを何度も見ていれば飽きは来るだろうが、そこはオプションでカットシーンのオンオフを切り替えられるので安心していい。
自分の場合は自軍のカットシーンをオンにして、敵軍のカットシーンをオフにしています。カットシーンをオンの状態でも、OPTIONボタンを押せばカットシーン演出をスキップすることが出来ます。
ロードもほぼゼロと言えるので、このカットシーン周りは素晴らしいです。
BGMも大きく評価したい
BGMがメチャクチャカッコ良いのも評価しておきたい。
最初のトレーラーが公開された時点でBGM良いなと感じていたのだが、戦闘BGMも非常に良かった。
SRPGでBGMってそんなに意識したことはないんですけど、リレイヤーのBGMはカッコ良いなって明確に意識するくらいには自分好みです。
FF13の『閃光』っぽい戦闘BGMがあるんですけど、それがストーリーの熱いステージで流れるとテンションが超上がる。
サンが大活躍してくるのが嬉しい
ここは超個人的なポイントなんですけど、サンがパーティの盾役として大活躍するのが嬉しいです。
サンの声優が“園崎未恵さん”でしてね……。
自分、格ゲーの『ストリートファイター4』で使っていたキャラが“ヴァイパー”なんですよ。
ヴァイパーの声優がサンと同じ園崎未恵さんなんですよ。で、続編の『ストリートファイター5』にヴァイパーが来ると思っていたのに来なくて、自分は本当に悲しい気持ちになりました。ヴァイパーの声が聞けないのかと。
そしたら『Relayer』でヴァイパーの声を演じていた園崎未恵さんが居るじゃないですか。そしたらもう、園崎未恵さん演じるサンはガッツリ使いますよねって話で。
もともとサンを愛用する予定でしたけど、進行上タンクとして外せない重要な位置にいたので、しっかり大活躍してくれて嬉しいのです。園崎未恵さんのカッコ良い声、最高です。
まとめ:完全新作でこれを作り上げたのは素直に凄い
正直言って、本作は自分の予想を大きく上回る出来栄えです。
過去記事で語ったことがあるのですが、自分はテストプレイに参加してフィードバックを送った人間です。その意見はしっかりと反映されていて、自分が遊びづらいなと思って指摘した部分は改善されていました。
……とはいえ、スターキューブの使いづらさや細かいUI部分の不満はまだ散見された。
スターキューブについては3月25日のパッチ(予定)で改善されます。
◤スターキューブの改善◢
スターキューブの操作性や視認性を下記修正により向上させます(ゲーム画面ご参照)🛰️
➀ルート分岐の簡易化
②解放可能キューブを赤色で表示
③スタート地点の表示
パッチにて3月25日(金)の実装を目指します…!!!#Relayer #リレイヤー pic.twitter.com/T8gHz9KbCI— Relayer(リレイヤー)【公式】 (@Relayer_SRPG) March 15, 2022
UI面での細かい不満点はあるけれど、全体の出来栄えで見た場合それは些細な問題である。購入を妨げるレベルでは全く無いです。
一応細かい不満点というのを言っておきます。
・リジェネや継続ダメージのエフェクトが無駄に長い
・スターキューブが使いづらい(3月25日のパッチで改善予定)
・スキル名が手抜きに感じる(ヒール小とか)
・UIがゴッドウォーズよりも安っぽく見える
・スキル「サプライ」「エリアサプライ」のSP回復量が確認できない
・レベルアップ時以外は取得EXP、JPが確認できない
個人的にUI以外は『ゴッドウォーズ 日本神話大戦』を上回ったと思います。UIまわりはゴッドウォーズのほうが上かなって思います。
本作はゴッドウォーズを遊んだユーザーからの期待値も相当高いと思うが、その期待にしっかりと応えたような作品になっていると断言する。
さて、ここまで色々語ったわけだが、メインストーリーの進行で言えばまだ半分といったところ。
(ストーリーは43エピソードあると過去の公式動画で公表されています)
ストーリーの全貌は見えてこない。明らかになっていないことが多いし、本加入していない気になるキャラも沢山いる。
このゲーム、キャラクターの独自スキルも考えに入れた“編成の組み合わせ”も楽しむ部分だと思っていたのだが、編成面の自由度はまだ高くない。つい最近キャラクターが複数加入してバリエーションが増えたといったところ。
つまりここから遊びの幅はまだまだ広がっていくわけです。
クリア後のコンテンツ“アステリズム航海記”も用意されているし、ボリュームはメチャクチャあります。
『Relayer』、完全新作でここまでクオリティの高い作品になっていたことは素直に凄いと思う。
何度も言うけど、本当にストーリーが面白い。自分的に、SRPG部分が楽しめればそれで全然良いなって思ってたんですけど、ストーリーがここまで面白かったのは予想外過ぎた。
個人的に言っておきたい攻略テクなんかもあるけれど、それは別記事で書くかもしれません。
発売延期の紆余曲折もありましたが、しっかりと面白い作品に仕上げていてくれて良かった。
レビュー記事としては以上です。
これで言いたいことは言い切ったかな……。ロボット、SFものが好きな人やSRPG好きな人なら買って間違いないと思う。難易度はイージーにも出来るし、キャラデザに惹かれた人も触ってみて欲しい。キャラクターはみんな魅力的です。マーキュリーはプレイすればするほど好きになっていった。マーキュリーはバッファーとして純粋に強いってのもあるが。
ここまでのレビューで語ったとおり、戦闘中に意識する要素は多いし、ジョブシステムといったキャラカスタマイズ要素もある。SRPG好きなら絶対楽しめるし、ストーリーの面白さもガチ(最序盤は除く)なので、多くの人に触ってほしい。
こういうこと言っていたら記事に終わりが見えないので、これで終わりにします。
本作が気になった方はまず体験版を最後までプレイしてください。
(体験版のデータは製品版に引き継げます)
※追記:本日主題歌トレーラーも公開されたんですけど、自分的にはこれ結構ネタバレ要素あると感じたので、プレイ前に見るのは個人的にオススメしません。
P.S.バフ重ねたアマノガワちゃんのビッグバンが強すぎて笑いました。装備させている武器の関係もあって、自軍の中で一番強いアタッカーになっている。身体の弱いお嬢様なのに……。