みなさんこんばんは。
唐突に昔話をします。
初めて他人に煽られたゲームの話です。
皆さんもネットゲームを色々遊んでいるなら、見ず知らずの他人に煽られた経験があるかと思います。
私が初めて他人に煽られたゲームはドリームキャスト用ソフトの『ファンタシースターオンライン(PSO) Ver.2』です。
「PSOって協力型のゲームじゃないの?」
と思われた読者の方もいるかもしれませんが、本作はPSO無印には無かった、バトルモードというプレイヤー同士で対戦出来るモードがVer.2で追加されました。
自分、メッチャのめり込みました。PSOが初めてのオンラインゲームでしたし、それに加えて見ず知らずのプレイヤーとリアルタイムで対戦出来るというのも、人生で初の体験でした。ハマらないわけが無かった。もう本編のレベル上げだとかレアアイテム堀りだなんてほったらかしですよ。
比率でいうとバトルモード7割、チャレンジモード(特定のステージを時間制限以内にクリアするタイムアタック)2割、本編1割ってくらいかな。
日夜(テレホタイムしか遊べなかったから23時過ぎから夜中の2時くらいまでだが)、バトルモードを愛するプレイヤーが集まる8-10(バトルの語呂合わせになっている)のロビーに向かい、他プレイヤーと対戦を楽しんでいました。
ルールは色々あるんですけど、自分が遊んでいたのはルール3。4人全員が敵対して戦う、いわゆるバトルロイヤルです。ギミックとしてステージ内にはワープが設置されており、ワープに入ると別のエリアに移動することが出来ます。
部屋名は「BA3。Huのみ。」とか確かそんなんでしたね。“BA3”がルールを表しており、“Huのみ”というのは人間種族オンリーということを指しています。バトルモードはフォニューム(魔法特化キャラ)がメチャクチャ強いんで、殆どの部屋で禁止されてました。
バトルモードには地味なテクが結構あるんですよ。
文章だけで色々語ってもPSOを遊んだことがない人はまずイメージ出来ないのでアレなんですけど、氷ギフォイエ、送りラフォイエ(相手がワープするタイミングでラフォイエを打ち込み、ワープ先で起爆させる。ワープ先に敵が複数いると美味しい。)、攻撃ニ段止め(3発目まで出し切ると相手がダウンしてしまうので、状況によって二段目で止めたほうが良いケースがある)、氷トラップと対戦相手を直線上に重なるようにしてハンドガンでトラップを起動させ、そのまま相手を凍らせてスムーズに撃ち殺すとか、まあ色々な対戦テクニックがあり、それらを駆使する対戦は非常に面白かった。呪文詠唱は素手のほうが早いので、武器の着脱も重要だったりします。
※ここまで書いたところでちょっとYoutubeで検索したら海外プレイヤーのプレイ動画がありました。多分これゲームキューブ版かな。動画の立ち回りを見た感じ、相当バトルモードをやり込んでいるのが分かります。
上記動画では棒立ちになってわざとやられているようなシーンもありますが、これは1位の相手にやられると、1位にポイントが入ってしまいポイント差が広がるので、下位のプレイヤーにわざとやられて、1位のプレイヤーにポイントを渡さないという嫌らしい立ち回りです。倒されるとレベルが上がって強くなって復活します。どの相手に倒されるかという駆け引きもあるのです。後半まであまり倒されずに、低レベルのままでいると逆に不利だったりします。
上記動画(1:08)あたりで使われているのが氷ギフォイエというテクニックです。氷トラップ設置後、範囲呪文のギフォイエでトラップを起動しつつダメージを与えます。自身もトラップで氷状態になるわけですが、トラップを設置した自分自身はあらかじめ氷状態になることを知っているので、だいたい相手より先にレバガチャで氷解除して先手を取れるというわけです。
また、強い武器が拾えるかどうかも勝敗に直結していたので、PSOのバトルモードはバトロワゲーの先駆けと言えるかも知れないな。
本編で一切使うことのないテクニックがバトルモードには溢れていて、今思えば相当作り込んでいたのが理解できます。まあ送りラフォとか氷ギフォは開発が意図していたものかどうかは分かりませんがね。
つまり、バトルモードは確実に実力差が出るゲーム性になっていて、バトルモードをやり込んでいない人がバトルモードをやり込んでいる人に勝つのは不可能なモードです。
個人的にはメチャクチャに面白いモードでしたが、意外にもそんなに流行らなかったのは残念でしたね。多くのプレイヤーが本編かチャレンジモードを遊んでいたように思えます。バトルモードをやり込んでいる奴らは完全に異端者みたいな存在でした。ロビーでバトルモードの戦績とかも見れるんですけど、バトルモードを一切触っていない人が殆どでしたからね。
……いやいや、なんとここまで本題について語っていなかった。
ここまでバトルモードについて熱心に語ったことからも分かる通り、私が煽られたのはバトルモードでの話です。
バトルモードで人生初の煽り
煽られたのは、今でも忘れないバトルモード ルール6のステージです。
バトルロイヤルのルール3と違い、ルール6は2vs2のタッグ戦になっています。こちらも対戦動画があったので紹介しておきます。
余談ですが、入室する順番で組み合わせが決まるので、固定の相方と組んで戦っている人も当然いました。
ステージは縦長のステージで、ワープギミックは無し。一番ガチのルールだったかと記憶している。
煽られたのは、対戦が終わった後です。
紫色の……多分キャラクリいじらず、デフォルトのデザインそのままで出荷された紫色のヒューキャストです。
何を言われたかというのは流石に覚えていません。
しかし、全く知らない相手から強烈な敵意を向けられたのは、これが間違いなく人生初めての出来事です。
完全に固まりましたね。衝撃でした。煽られて頭に血が昇るとかではなく、硬直です。
そんな、ゲームを遊んでいて、ネットの向こう側の相手が、こちらをバカにしてくるなんて、想像もしていませんでしたから。
例えるならキャベツ畑やコウノトリを信じている可愛い女の子に対して無修正のポルノを突きつけるようなものです。こんな酷いことを言う人間が世の中に存在していたのかと。
当時の自分は、ピュアでした。2chも知らなかったし、ネットの世界なんてものはPSOだけで完結していて、インターネットは楽しくて美しいところだと思っていたわけですね。高校時代ボッチだった自分にとっての逃げ道でもあった世界です。PSOをプレイしていたときは嫌な現実を忘れられました。
それが、このヒューキャストに出会ってところがどっこいそうじゃなかったという現実を見せつけられたわけです。本当に衝撃で、「PSOのバトルモード ルール6で紫色のヒューキャストに煽られた」というトラウマレベルの衝撃は、今でも自分の記憶の中に漂い続けているのです。
PSOで煽られたのは後にも先にもこれだけでしたね。対戦モードとはいえ、みんな仲良かったと思います。先にも言いましたが、バトルモードをプレイする人ってあまりいなくて、対戦相手はだいたい顔なじみでしたしね。
ネットの世界というのは、現実以上に人間の本性を露呈します。現実では他人に対して悪意をぶつける人は殆どいないでしょう。そんなことをすれば人間関係は瓦解しますし、まずやりません。ですが顔の見えないネットの世界は違います。自分の正体がバレないという究極の盾を持っているからこそ、現実では見られない悪意をぶつけてくる。人間とはかくも恐ろしいものです……。
……
今では私がおじいさん(煽る側)。
敵を煽るのはもちろんAPEX LEGENDS。
なぜなら彼もまた特別な存在だからです。
FIN
というのは半分冗談で……どっちかというとAPEXはピン連打しまくるような味方にキレ散らかすゲームなんで……
さて、皆さんが初めて煽られたゲームは何でしょうか?そのときどのような感情を抱きましたか?
煽りがあるゲームというとFPS、TPS、格ゲーあたりですかね。
自分みたいにドリキャスのPSOのバトルモードが初煽られなんてのは流石にいないでしょうね。
えっ、煽られたことがない?
それならばとても幸せな人生かと思います。
それではさようなら……。そして、私を煽った紫色のヒューキャストよ、お前は今どこで何をしている……。